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信州の子どもたちが “トップ”に触れる機会を――。

野球の信濃グランセローズが誕生したのが2006年。長野県に初めて「日常的にトップスポーツの興行に触れる」という選択肢が生まれた、大きなターニングポイントでした。

そこから各競技のクラブが次々と台頭しました。

サッカーJ1を経験した松本山雅FCを筆頭に、バスケットボールの信州ブレイブウォリアーズ、バレーボール男子のVC長野トライデンツ、フットサルのボアルース長野、女子サッカーのAC長野パルセイロ・レディースと各競技で国内最高峰のリーグを経験しました。

©️松本山雅FC

トップリーグは、やはり時間の密度が段違いです。スピード、パワー、クオリティ、インテンシティ――。全ての要素がハイレベルであり、手に汗を握るハイパフォーマンスが繰り広げられていたように感じます。

それと同時に、名だたるスタープレーヤーも長野県で試合をします。かつてはサッカーのスペイン代表アンドレス・イニエスタやフェルナンド・トーレス、バスケットボールの河村勇輝や富樫勇樹などが試合に来ました。

そこで「おらが街」のチームが勝ったり、あと一歩まで肉薄したり。地方にいながら世界に接続し、互角以上の戦いを演じる。どれだけ誇らしい思いをしたでしょう。そして2024-25シーズンのバレーボールは、髙橋藍などSVリーグ男子に散在する日本代表のほとんどをホームに迎えます。

どの競技が、どのクラブが好きかは、人それぞれ。ただ、大都市圏を除く地方――とりわけ県庁所在地に一極化していない地方自治体において、これだけ多くの競技がトップリーグに向けて取り組んでいるのは、極めてレアなケースです。

であれば。どの競技においても日常的にトップリーグに触れられる環境があれば、それはおそらく未来の長野県を作る子どもたちにとっても極上の刺激になるでしょう。

そのためには、各クラブが安定的に継続していく必要性があります。ここからが“フェーズ2”である、と定義づけました。

スタジアム/コートでのパフォーマンスが全ての価値の根源であり、目先の勝敗はもちろん大切です。一方で、その先に何を提供するのか。スポーツを通じて地域をどうしたいのか、どうありたいのか。アスリートの価値とは何か。子どもたちに夢と感動を与える存在であり続けるために、今何が求められているのか。

そうした諸問題に対する一助として、「信州スポーツキングダム」を立ち上げました。

まず存在や取り組みそのものを知られていないクラブもあれば、ファンとコミュニケーションロスが発生しているクラブもあります。成り立ちや道のり、規模などに応じてさまざまな課題を抱えており、いずれにしても「発信」に割けるリソースが十分とは言い切れません。

アスリートの示すハイパフォーマンスの裏側にある、人知れぬ努力。何気ないプレーの裏にある意図と判断の根拠。勝つために必要なマインドセット――。受け手の人生を豊かにしてくれる「発見」という財宝は、各クラブに数え切れないほど埋もれています。

それらを丹念に掘り起こし、スポーツの文化を耕していくプロジェクトです。長野県におけるスポーツの価値を最大化し、より多くの視線を集めてもらうために。2028年には50年ぶりに国民スポーツ大会(旧・国民体育大会)も開催されます。プレゼンスを高めるのは今です。

まずはそれぞれのクラブ、そして支えるファンの皆さんをリスペクトしながら、丁寧にコンテンツを作ってまいります。速報性はあまり重視しませんし、過剰なタイトルワークで釣ることもしません。文脈を、深層を、歴史を、ひも解いてわかりやすく配列します。

前例のないチャレンジです。かつてそれぞれのクラブを立ち上げた先達がそうであったように、私たちも大きな決心をして一歩を踏み出しました。この取り組みが、私たちの住み暮らす信州により豊かな未来をもたらすと信じています。

2024.9.5
信州スポーツキングダム製作委員会

STAFF

大枝 令

Rei OEDA
Writer / Editor


1978年、東京都世田谷区出身。早稲田大卒業後、長野県内の新聞社に10年間勤務し、フリーランスのスポーツライターとして独立。以降は松本山雅FCを追い、クラブオフィシャルライターや公式有料サイト「ヤマガプレミアム」の編集長を務める。「挑戦」「努力」「徹底」が感じられる対象をこよなく愛し、記事においては「エモーションとタクティクスの融合」を模索している。スポーツ歴は野球とラグビー、好きなおやきはナス。

田中 紘夢

Hiromu TANAKA
Writer / Editor


1994年、東京都小平市出身。幼少期から地元のサッカークラブであるFC東京を応援し、Jリーグの魅力に取り憑かれる。高校までは選手としてもプレーした。大学時代はフリースタイルフットボールに明け暮れ、スポーツメディアの立ち上げにも参画。2021年から長野県に籍を移し、AC長野パルセイロを中心に取材。2023年に長野県フットボールマガジン『Nマガ』を開設。心の色はオレンジ、魂の色は青赤。モットーは「足で稼ぐ」。

芋川 史貴

Shiki IMOGAWA
Writer / Video Creator


2000年、中野市出身。長野大学環境ツーリズム学部で地域コミュニティや地域コーディネーターを研究した。バスケは小学2年生から。大学4年次から「バスケットボールニュース2for1」で主に信州ブレイブウォリアーズを担当する。卒業後は地元ケーブルテレビに入社し、カメラを担いで地域を飛び回る。現在はCATV、2for1との三足の草鞋に挑戦中。ライターとして、メディアマンとして“日々成長”が目標。勝久マイケルHCが大好きでもある。

松元 麻希

Maki MATSUMOTO
Writer


1985年、鹿児島県出身。国内各地を数年ごとに転々とする幼少期・思春期を過ごす。都内の雑誌出版社に9年間勤務した後、2017年夏にフリーランスのアウトドアライターとして独立。同年冬に信州へ移住した。一番の趣味はスキーとスポーツ観戦で、ゲレンデ・SVリーグ・Bリーグのシーズンが重なる冬をどう過ごすかが目下の悩み。信州スポーツキングダムの一員として、一人前のスポーツライターになるべく精進する日々。

増田 春樹

Haruki MASUTA
Creative Director


1986年、松本市出身。東京でフットボール・NBA・MLBなどスポーツ系の雑誌のデザインに約10年間携わる。2015年にUターンし、イー・オフィスのクリエイティブディレクターとして活動中。元ハンドボール部。

田中 勇馬

Yuma TANAKA
Web Director / Video creator


1995年、駒ヶ根市出身。2022年からイー・オフィスのウェブディレクターとして活動中。個人のYouTube活動では5万人の登録者を保有。スポーツ歴は野球とソフトボール。