勝ち抜くエナジー出しきれず 満身創痍のチームは準決勝で力尽きる

B2の頂点を目指した旅は、プレーオフ(PO)準決勝で終わりを迎えた。信州ブレイブウォリアーズ(東地区1位)は2026年5月11日、福島ファイヤーボンズ(東地区2位)とのGAME3を73-96の大差で落として敗退。平日にも関わらずホームの長野市ホワイトリングに駆けつけた3,000人超のブースターと歓喜の瞬間を共有することはできなかった。
文:芋川 史貴
KINGDOM パートナー
「悪い部分がたくさん出た」
体力削られ攻守で流れつかめず
「気持ちの部分が全てだったと思う。出だしで向こうに全て持っていかれた」
試合後、小栗瑛哉は言葉を振り絞った。

第1クォーター(Q)を終えて19-21。数字だけ見れば、決して一方的な展開だったわけではない。
しかし、コート上の選手たちは得点差以上の勢いの違いを感じていた。
若くエネルギッシュな福島は、3連戦となったGAME3でもプレー強度を上げる力強さを見せた。福島の勢いに対して、信州の選手たちは次第に体力を削られていった。

その差は、第2Qからスコアにも表れた。信州は攻守で足が動かない時間帯が増え、ターンオーバーを連発。攻撃の軸にしている3ポイントシュートも前半は17本の試打に対して4本しか沈めることができず、対抗する術を失っていった。
GAME1、GAME2ともに信州のリードで後半へ折り返したが、この日は前半を終えて37-52。15点ものビハインドを負い、勝機はしぼんだ。

第3Qは良い流れで攻撃を遂行できるシーンもあった。第4Qも立て続けに3ポイントシュートを決めて点差を縮める場面もあった。しかし、ボールも人も動く福島の攻撃に対してディフェンスが機能せず、追い上げムードを作れないまま時間だけが過ぎていった。
「我々の悪い部分がたくさん出た試合になってしまった」と勝久マイケル・ヘッドコーチ(HC)。「出だしからディフェンスが非常に悪くて、ずっと課題であったリバウンドも不十分だった」と、悔しそうに首を振った。

レギュラーシーズンでも攻撃がうまくいかない試合はあった。「その時はディフェンスで我慢できていたが、今日は簡単にスリーを決められてしまった」と小栗。焦りから攻撃が単発になり、リバウンドや球際の争いでも相手に上回られる展開が続いた。
必死に声を張り上げて選手の気持ちを奮い立たせようとする信州ブースターの熱量とは裏腹に、コート上ではハドルの回数が減り、ベンチのコーチ陣も静かに見守るのみ。そして、無念のタイムアップを迎えた。

「信州は平均年齢の高いチーム。GAME1とGAME2は疲れさせよう。そう考えていた」と福島のライアン・マルシャンHC。GAME1を落とした時点で、信州の準決勝敗退は避けられない未来だったのかもしれない。
KINGDOM パートナー
ホームで体感した歓喜と悔しさ
終わらぬ戦いへ顔を上げて
目標には届かなかったが、シーズンを通してチームが成長したことは揺るぎない事実だ。新たに加わった若い選手たちがチームルールを理解し、遂行力を高め続けた。
だからこそ、東地区優勝の結果をつかみ取ることができ、2018-19シーズン以来となるホームでのPO開催を実現させた。感動の瞬間も悔しい場面も、ホームアリーナで分かち合えた体験は貴重な財産としてチームとブースターに残るはずだ。

1年前に福岡市で開催されたPO3位決定戦を戦い終えた勝久HCは、再びB2の舞台に立つことなる次のシーズンに向けて「大好きなバスケットボールができる」と言ってほほ笑んだ。
その言葉を体現した今シーズン。プレーオフの準々決勝と準決勝の計6試合をホームで戦い、どのゲームも多くの信州ブースター、そしてアウェイチームのファンが会場を埋めた。大好きなバスケットボールを表現するチームと、大好きなチームを応援する楽しさを享受するブースター。そんな美しい光景を共有するチャンスが、今季はまだ残されている。

横浜エクセレンス(東地区3位)を迎える5月16日からの3位決定戦は、再びホワイトリングが会場になる。
「次がこのチームでできる最後の試合なので、必ず良い結果で終われるようにしたい。全員で最後の最後まで感謝の気持ちを持ってプレーしたい」と小栗。「ホームで応援してくれる人に見せてあげるべき試合を見せたい」と勝久HC。泣いても笑っても、次のカードが今季最後の戦いだ。

来季は新たに設立されるBプレミアに参入する。B2での戦いを、どんな形で締めくくるのか。選手もブースターも、顔を上げて次のゲームに向かってほしい。
Bリーグ チーム紹介ページ
https://www.bleague.jp/club_detail/?TeamID=716&tab=1
クラブ公式サイト
https://www.b-warriors.net/
















