3連勝の信州BW 接戦を勝ち切る鍵はディフェンスにあり

接戦を勝ち切れるようになってきた。Bプレミアの信州ブレイブウォリアーズは、10月30日と11月1日に京都ハンナリーズと対戦し、2試合とも競り勝った。10月30日のGAME1はシュート決定率が高く80-72で制し、11月1日のGAME2は泥くさいディフェンスリバウンドで試合の流れを引き寄せ、最大18点差をひっくり返して67-65で逆転勝ちした。これで3連勝。開幕直後は競り負ける試合が続いていたチームが、勝ち切れるチームに変化しつつある。その要因はどこにあるのか――。
文:芋川 史貴
KINGDOM パートナー
得点力のある京都を60点台に
勝負どころで集中力増したDF
ディフェンスで勝利した試合だった。

京都ハンナリーズとのGAME2。信州ブレイブウォリアーズは、得意とするシュートをリングに弾かれ、リズムに乗れない時間帯が続いた。
GAME1では、思い切りの良いシュートを放つシーンを次々とつくり、小栗瑛哉を筆頭に3ポイントシュートを29本中14本沈めた。一方、GAME2は京都のディフェンスが激しさを増し、タフショットや個人技でシュートを狙わざるを得ない状況が増えた。その攻撃は、オフェンスリバウンドに参加しづらい悪循環を招いた。

苦しい状況を救ったのは、東海林奨やトビンマーカス海舟のディフェンスだった。
シュートは、入る日もあれば入らない日もある。しかし、ディフェンスは選手自身がコントロールできる範囲であり、ディフェンスが洗練されているチームは大崩れしないとされる。
ジャッド・フラベル・ヘッドコーチ(HC)は、GAME2の勝因を「最も重要なことは、相手の得点を65点に抑さえ込んだこと」と評価した。
平均84.6点の京都を60点台に抑えたディフェンスから、信州は少しずつリズムを取り戻し、勝負どころの第4クォーター(Q)では、試合を通して5本しか入らなかった3ポイントシュートのうち3本を沈めることに成功した。

「(得点力のある京都の岸本隆一に)リーチの長い選手をぶつけることで、彼に考えさせるような状況を作りたかった。スッスー(東海林)はどんな役割を与えられてもそれにしっかりと応えてくれる」とフラベルHC。マーカス海舟に対しても「重要な役割を果たしたのがトビンマーカスだった。スティールを3個記録し、ディフェンスで大きな役割(力)を与えてくれた」と賛辞を送った。

ディフェンスやリバウンドで高いパフォーマンスを発揮したマーカス海舟は、16分22秒の出場で、4得点5リバウンド3スティール2ブロックを記録。その選手が出場している間の得失点を表す+/-では「+8」とディフェンスでの貢献度が分かる。
「シュートが入らなくても仕方がない。その時に『何ができる』かを考えて、僕たちがコントロールできるルーズボールやリバウンド、ディフェンスに集中した」とマーカス海舟も笑顔で試合を振り返った。
KINGDOM パートナー
意思疎通の精度が向上
戦うイメージが描ける
ベテランの古川孝敏は「『自分たちでどう戦っていくか』という同じイメージを描けるようになってきた」と分析する。
「激しいコンタクト」をコンセプトの一つに掲げている信州だが、その言葉を分解すると、「一歩も引かないディフェンス」「リバウンドで相手に負けない」という要素が見えてくる。

オフェンスの組み立て方も重要だが、試合の流れを見ていてもリバウンドが取れなければ信州ペースにはならない。ディフェンスリバウンドから速攻で得点を決めたり、オフェンスリバウンドからセカンドチャンスポイントにつなげたりすると信州ペースとなってくる。
逆に負ける試合では、終盤に個々の選手が得点を奪おうとバラバラになってしまい、ターンオーバーが発生。流れが相手チームへ渡ってしまう傾向がある。
しかし、連勝を重ねる中で、今回のような勝ちパターンがチームでの共通認識となり、選手たちも重要な局面で最善の選択ができるようになってきたのだろう。

「シュートの数字は全然良くなかった。その中でも我慢してディフェンスで守り勝つことができた。シュートに頼らずに、いろんな状況でも戦い切って勝てたことは大きかったと思う」と古川はチームの成長を実感する。
高いパフォーマンスを続けている東海林も「ディフェンスリバウンドや、ルーズボールを取り切るところが向上している。特に自分はディフェンスで任されているところが多い。しっかりと試合前から準備して、試合でやりきれていることが勝てている要因だと思う」と話す。

GAME1では3得点と調子が上がらなかったキーボン・ハリスが、GAME2では6スティール1ブロックを記録。ディフェンスでファイトを見せ、オフェンスでも26得点を記録した。
チーム全体で見ると、スティール数は今季最多の11個。相手を60点台に抑えたのも今季が初となる。
オフェンスだけに頼るのではなく、ディフェンスで勝利できたことは選手たちにとって大きな自信になることに違いない。たとえ劣勢でも最後まで戦い抜くことで勝機は見えてくる。

次戦は11月8日にアウェイで秋田ノーザンハピネッツとの対戦が待っている。10月17日の対戦では95-102と敗れた相手。連勝で学んだ勝ちパターンを秋田相手にも再現できるか。秋田の得点力を封じ、連勝を伸ばしたい。
信州ブレイブウォリアーズ 公式サイト
https://www.b-warriors.net/




















