“大学からリベロ転向” 特別指定選手の明治大3年・磯脇侑真のチャレンジ

国内最高峰となるSVリーグのコートで、大学3年生のリベロが躍動している。VC長野トライデンツの磯脇侑真だ。2026年1月15日に特別指定選手としての入団が発表され、第13節の東レアローズ静岡戦でSVリーグデビュー。第17節ヴォレアス北海道戦では4勝目のコートに立つなど、ここまで9試合に出場した。当初は「期待と不安が五分五分だった」という21歳。3月21-22日の大阪ブルテオン戦を前に、有望株のインタビューをお届けする。

取材:大枝 史/編集:大枝 令

兄の影響で始めたバレー
大学生からレベロに転向

――バレーボールを始めたきっかけと経歴を教えてください。

元々サッカーやソフトボールをやっていたのですが、兄がバレーボールをやっていたので「やってみよう」と思って地元のクラブチームで始めました。

地元の加治木中(鹿児島)へ進んで、1個上の代では全国大会に出場しましたが、自分たちの代では九州大会で負けました。中学生の時に縁があって東福岡高で中学校が集まる練習会に参加させてもらって、その時に声を掛けてもらって東福岡高に進みました。

――東福岡高校での成績はいかがでしたか?

自分たちの代のインターハイ(全国高校総体)で準優勝、春高バレー(全日本高校選手権)ではベスト8でした。2年生の時はベンチで、春高で少し出場したぐらいでした。

――どのポジションでプレーしていましたか?

小学校からずっとアウトサイドヒッター(OH)でした。進んだ明治大学で、1年生の全カレ(全日本大学選手権)からリベロ登録になりましたが、試合には出ませんでした。

――リベロに転向した経緯を教えてください。

高校の時から自分のスパイクが通用していたわけではなかったし、バンバン得点を取るキャラでもなかったです。大学でスパイカーになるのは厳しいだろうな…と自分でわかっていました。

「どうやって活躍するか」と考えたら、スパイクよりもレシーブの方が活躍できると思ったので、リベロになりたいと思いました。

――リベロというポジションの魅力はどこにありますか?

レシーブが上がった時に気持ちが良いですし、自分の拾ったボールが得点に繋がるのはうれしいです。

――たまにスパイクを打ちたくなったりはしませんか?

全然ならないです(笑)。高校の時に新チームになってから3カ月ぐらい、1本も決まらなかったです。徐々に決まり初めても、他のスパイカーと比べると決めるタイプではなかったですし、打ちたいとは思わないです。

大学1年生の時もOHとしてAB戦に入っていましたが、全然決まらないので「いち早くリベロをやりたい」と思っていました。

――得意としているプレーは何ですか?

高校生の時はディグの方が得意でした。

大学2年生からリベロで出場した時も、春リーグ(関東大学春季リーグ戦)は自分がディグ担当で、レセプションは1個上の先輩が担当してくださっていました。本格的に1枚で出るようになったのは東日本インカレ(東日本大学選手権)からです。

――ことディグにおいてはチームとして共有されたものがある中で現場での判断も大切になってくると思います。その咄嗟の判断、感覚の部分を強みにしていますか?

昔はあまりなかったかもしれません。高校の時にひたすらレシーブ練習をして、そこで身についたものだと思います。

――リベロとして一番意識していることはなんですか?

得点が取れないので、そのぶん、スパイカーへの声掛けは意識しています。それと「レセプションが自分の方に来たら全部Aパスにしたい」という気持ちは常に持っています。

――試合中によく声を出している姿が印象的ですが、意識しての行動ですか?

高校の時から、ラリー中もプレー間も黙ってやる環境ではなかったです。何かしら指示を出したり、意見を言う環境でやってきました。黙りながらバレーをするのが自分の中では選択肢としてないので、天然でやっている部分はあるかもしれません。

PROFILE
磯脇 侑真(いそわき・ゆうま)2004年7月30日生まれ、鹿児島県出身。小学校3年から兄の影響でバレーボールを始める。東福岡高校時代は全国高校総体(インターハイ)で準優勝を経験。高校まではアウトサイドヒッター(OH)を務めていたが、明治大の1年時にリベロ(L)に転向。明治大在籍中の2026年1月15日にVC長野トライデンツの特別指定選手として入団が発表された。身長180cm。

KINGDOM パートナー

SVリーグへの挑戦
肌で感じるレベルの高さ

――特別指定選手としてVC長野トライデンツに入団されましたが、最初に声を掛けられた時はどんな心境でしたか?

高いレベルでプレーしたいと思っていたのですごくうれしかったですが、「通用するのかな…」という気持ちもあって、期待と不安が五分五分くらいでした。

――実際にプレーしてみて肌で感じているものはありますか?

一つ一つのプレーの質もそうですが、サーブに関しては今まで受けたことのないぐらいのパワーとスピードです。日々「すごいところでやっているんだな…」という実感が沸いてきます。

Aパスを返すのが当たり前だと思っているので、すごいジャンプサーブが来て「キープするだけでもいい」と言われるのは物足りないというか、もっと高いレベルを目指したいとは思っています。

レセプションはもっと安定するようになりたいですし、ディグももう少し上げられるようになりたいです。そうすれば大学に帰ってから学んだことが出せると思います。

――全チームと対戦したわけではないですが、受けた中では誰のサーブが一番強烈でしたか?

一番はサントリーサンバース大阪の(デアルマス・)アライン選手です。受けたことがないぐらい速くて、目で追いつかないぐらいでした。

緩急で言うと同じくサントリーの髙橋藍選手で、あのショートサーブはわからないです。

――大学とは違って2日連続で同じ相手と試合があります。うまく修正できている面もありますか?

そこはすごくやりやすいです。

大学だと土曜日と日曜日で違うチームと対戦しますが、それとは違って相手が一緒なのである程度特徴とか、「こういうボールが来たらこっちに打ってくる」とわかるので2日目は結構やりやすいです。

――SVリーグを体感していく中で、大学との違いはどう感じていますか?

全然違います。

ちゃんと間が空いていて抜けてくるようなボールも、SVリーグになるとブロックの上から打たれることもあるし、コースに入っていてもパワーやスピードに持っていかれて上げられないシーンが増えています。

――吸収できていることも多いかと思いますが、楽しくやれていますか?

楽しいですね、本当に楽しいです。

周りがすごい選手ばかりなので良い機会ですし、練習もすごく楽しくできています。

この期間しかないので、自分がやれること、毎日自分のベストパフォーマンスが出せるように、日々成長できるように。物怖じせずにやっていきたいと思っています。

――次年度は大学最後の年になります。将来の目標、ビジョンも含めてどういった1年にしたいですか?

自分が経験した3年間はずっと全カレ(全日本大学選手権)がベスト8で終わってしまっているので、最後はベスト4を目指せるように全員で頑張りたいです。

将来的にはSVリーグに入るのが一番の目標です。

――座右の銘はありますか?

「努力に勝る天才なし」です。

東福岡高の理念で、その言葉がいいなと思っています。


SVリーグ第18節 大阪ブルテオン戦 試合情報
https://vcnagano.jp/match/2025-2026-sv-div18-1
https://vcnagano.jp/match/2025-2026-sv-div18-2
クラブ公式サイト
https://vcnagano.jp/
SVリーグ チーム紹介ページ
https://www.svleague.jp/ja/sv_men/team/detail/461

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