“リーダーシップ”際立つプロ10年目の生原秀将 PO制覇へ「完成度」を要求

リーグ終盤戦を戦う信州ブレイブウォリアーズの中で、生原秀将の存在感が際立っている。スタッツに残るプレー面での活躍に加え、ベンチでの声がけなど随所でリーダーシップも目を引く。加入4シーズン目、プロキャリア10年目を迎えた今季は、脳震盪などによる離脱もなくコンディションは良好。2026年3月18日の鹿児島レブナイズ戦後、自身の変化とプレーオフ(PO)への意気込みを聞いた。

文:芋川 史貴


若手が萎縮しないチームへ
風通しの良さを心がける

昨季と比べて、生原がリーダーシップを発揮する場面が増えている。

「僕が大事にしているのは、みんなが声を出すチームとか、声を出しやすいチーム。若手が萎縮して発言しにくいとか、居心地が悪い空間は良くない。風通しを良くしないといけないので、そこを心がけながら。40分間やり続けるためには誰かが声を出して、誰かがやらないといけない」

青森ワッツ戦のGAME2後、勝久マイケルHCは40分間やるべきことをやり続けるための要素として「それぞれのリーダーシップの高まり」を挙げていた。それはまさに、生原の姿勢と重なる。

2017-18シーズン、勝久HCはリンク栃木ブレックス(当時)のアシスタントコーチとして、ルーキーシーズンの生原とともにトレーニングを積んだ。当時を知る指揮官は、生原の姿と成長をこう評する。

「コート上でもタイムアウトでもベンチにいた時も、リーダーシップのある発言をしていた。点差が開いた時も『同じくしっかりやろう』と彼は言っていた。彼の良さは本当にハートの強さ、タフさ。いつも言う40分間についても、彼はもともと理解している人間。良いプレーをする日も、ミスがあるかもしれない日も、メンタリティ的には『必ず40分やろう』となっていて、絶対に手を抜かない。常にエナジーを持ってプレーする人間」

脳震盪を乗り越えた4年目
数字が示すコンディションの良さ

プレー面でも存在感を発揮している。

ケガを恐れずに外国籍ビッグマンにも立ち向かう勇気。派手さはないが洗練された動きで得点を重ねる技術。ゲームの流れを読む力――。生原が兼ね備えるそれらの力は、ベテランとして存在感を示すにふさわしい。

信州加入後、脳震盪やケガの影響でコートに立てない時期も長くあった。その時期を乗り越え、昨季からプレータイムが増加。今季はさらにコート上で結果を残している。自身のコンディションについて生原は語る。

「今シーズンは大きなケガはなく、離脱もない。それは日々トレーナーさんもそうだし、自分自身試行錯誤しながら過ごせている。タフなスケジュールの中、しっかりと身体は作れていると思う」

数字がそれを裏付ける。第25節終了時点で昨季の29試合出場を超え、平均得点も3.0点から3.6点に向上。3ポイントシュート成功数も昨季の9本を大きく上回る15本を記録している。

この日は13分4秒の出場で9得点3リバウンド。フィールドゴール成功率100%と、ベテランらしい安定感を見せた。第2クォーター(Q)の要所で2本連続シュートを沈め、第3Q残り1分2秒にはフリースローを2本きっちり決めた。

今季のチームは2ガードシステムも採用している。この日は土家大輝とともにボールをコントロール。ハーフコートでもスムーズにボールが動き、チームのシュートチャンスが生まれる。勝久HCはディフェンス面での手応えも口にする。

「今年のチームでは2番(シューティングガード)で出す方が好きだけれど、1番(ポイントガード)ももちろんできる選手。あのサイズでいろんな選手にマッチアップができるタフさがあるので、ディフェンスでバーサタイル(万能型)。コーチとしてはすごく使いやすい」

一方で生原は、まだシステムに馴染んでいる途中だ――と明かす。「上達しているのかと言うと、自分の中ではわからない。JJ(オブライエン)が入ってきたり、一緒にプレーするラインナップが変わったりする中で、自分のやるべきことやチームのやるべきことにフォーカスしているだけ」

完成度がものを言うPOへ
10年目の真価を発揮する

プレーオフを勝ち抜くために必要な要素は何か。生原に尋ねた。

「本当にパーフェクトに近い状態に全てを持っていかないといけない。細かいところもたくさん突き詰めながらやっていきたいと思う」

プレーオフはレギュラーシーズンと比較して、試合の雰囲気も1プレーの重要さも全てが異なる。1つのターンオーバーやシュートミスが試合の結果を左右すると言っても過言ではない。

「レギュラーシーズンだと完成度が少し低くても勝ってしまう部分はあるけれど、プレーオフは本当に完成度がものを言うと思う。チームの勢いも大切だが、僕は完成度だと思う」

2016-17シーズン、特別指定選手として加入した栃木でリーグ制覇を経験している。頂点の景色と、そこまでの過程を知っているからこそ、生原の言葉には説得力がこもる。 Bリーグ発足とともにプロキャリアをスタートして10年目の節目。頼れるベテランへと成長を遂げながら、その真価をコート内外で示す。


Bリーグ チーム紹介ページ
https://www.bleague.jp/club_detail/?TeamID=716&tab=1
クラブ公式サイト
https://www.b-warriors.net/

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