ファイナルシーズン3連敗で苦境に F1逆転残留へ、20人一丸で“限界を超えろ”

残留に向けて灯ってしまった黄信号を、再び青に変えるのみだ。F1リーグは2026年2月14日からファイナルシーズンに突入。ボアルース長野は地元開催の初戦に敗れ、名古屋に舞台を移した2月22-23日の2試合も黒星。目下3連敗で最下位に沈んでいる。残留圏の11位Y.S.C.C.横浜と勝ち点1差で、サバイバルが懸かる残り2試合へ。20人一丸となって力を結集し、今季のスローガンそのままに「限界を超える」時が来た。
文:田中 紘夢/編集:大枝 令
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ファイナルシーズン3連敗
質より量にこだわるも実らず
残留争いのライバルがひしめくファイナルシーズン・下位リーグ。レギュラーシーズンの12チーム中9位という順位を持ち越したボアルース長野だが、まさかの3連敗で最下位に転落した。
初戦の長野ラウンドは1-3で敗戦。最下位のY.S.C.C.横浜を相手に、受け身の姿勢が目立った。そこから舞台を名古屋ラウンドに移すと、バサジィ大分に1-4で敗れるも、ボアルースらしさが戻ってきた。

「質より量というところで、良いプレーを継続する。ピヴォ(サッカーのFWに相当)にボールを入れ続ける、走り続ける、シュートを打ち続ける。落とし込んできたことがピッチで出た」
山蔦一弘監督はそう振り返る。それでも結果に繋がらないもどかしさは、どこかレギュラーシーズン第15節の湘南ベルマーレ戦を彷彿とさせた。
湘南戦は今季最多となる39本のシュートを記録したものの、GKフィウーザに再三阻まれて2-3。大分戦もそれに次ぐ29本のシュートを放ったが、GKバラックの好守を前に1-4と報われず。外国籍守護神の壁に加え、流れにそぐわない形での失点も似ている。

「修正するところはなかなかない。明日ももっと貪欲にプレーして、自分が試合を決められるように戦いたい」と古巣対決の野口茅斗。チーム最多となる6本のシュートで気を吐いた彼が言うように、あとはそれぞれが質にこだわるのみだ。
翌日のボルクバレット北九州戦も方針は変わらない。開始から「質より量」と言わんばかりに攻めたが、「もっと貪欲に行くべきだったし、失点を重ねるごとに落ちた」とエースの上林快人は振り返る。

第1ピリオドの12分と16分に失点し、勢いが尻すぼみに。相手の強度に圧倒され、GK活用で数的優位を作る余裕もなかった。3点ビハインドからパワープレー(GKをフィールドプレーヤーに代えての全員攻撃)で2-3まで追い上げるのが精いっぱいだった。
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ガリンシャだけに頼らず全員で
エース上林も「流れを変えたい」
質より量――。
先述したレギュラーシーズンの湘南戦は、チームとして量をこなしつつ、ガリンシャが個の質をもたらして2得点を演じた。
夏の加入から8戦6発と荒稼ぎしたブラジル人ピヴォ。屈強なフィジカルと卓越したテクニックが持ち味だ。

山蔦監督の言葉を借りれば、ガリンシャは「一人でゴールをこじ開けるタイプではない」。3-1のシステムを採用する中で、頂点の彼を味方がいかに生かすか。北九州戦はその歯車が噛み合わなかった。
「ピヴォにボールが入ったところで、ガリンシャは3秒ないし5秒くらいの時間は作ってくれる。そこに対して時間は作っているのに、ほかの選手が関与しないのが一番よくない」

そもそも、ガリンシャのコンディションは万全ではない。レギュラーシーズン終盤のケガから復帰して間もなく、ボールが足元に収まらなかったり、得意の左足でシュートを振れなかったり――。らしくないミスから失点もあった。
シーズン途中加入ながらも彼が多くの勝ち点をもたらしてきた事実に疑いを差し挟む余地はないが、頼ってばかりもいられない。助けを求める助っ人に手を差し伸べつつ、各々がタスクを全うできるかだ。

個人目標の2ケタ得点を達成した上林も、感覚を研ぎ澄ませている。
「2ケタ得点を取っているからいいわけじゃなくて、やっぱりチームを勝たせないといけないし、貪欲にゴールを狙い続けないといけない。こういう苦しいときこそ流れを変えたい」
引退表明のベテランも黒子に徹し
残り2試合、三つ巴の残留争いへ
チームを円滑に回すべく、黒子に徹するベテランもいる。今季限りでの現役引退を発表した渡辺大輔だ。
ワンポイント起用の役目を任された30歳。北九州との古巣戦はパワープレーに出る時間が長い中で、守備側のセットに入った。岡本生成と今野遼介も含めて出番の少ない面々で身体を張り、すぐさまマイボールにして攻撃の時間を増やした。

「自分のできることをやる。できないことはできないし、点を取るのは取れる選手にやってもらえばいい」
ベンチでも味方を鼓舞する姿勢を見せたが、それをチームとして伝播させられるか。名古屋ラウンド初日の大分戦に比べても、2日目の北九州戦はベンチの活気が影を潜めていたようにも感じられた。

ファイナルシーズンは残り2試合。F2降格の可能性があるのは、大分(勝ち点26/得失点-17)、横浜(同21/-33)、長野(同20/-31)の3チームだ。長野はすでに直接対決を終えており、残留決定済みの湘南、シュライカー大阪との対戦を控える。
次節は2月27日の湘南戦。中3日で再び名古屋に乗り込み、2日間の連戦へ。心身ともに回復は必須だが、それ以上に20人全員が一体となれるか。「もう時間はないけど、手を繋いで 『できるよ』と信じ合ってやっていきたい」とキャプテンの三笠貴史は言う。

今季のスローガンは「ABOVE THE LIMIT 限界を超えろ」。それを今こそ体現するときだ。
クラブ公式サイト
https://boaluz-nagano.com/
Fリーグ チーム紹介ページ
https://www.fleague.jp/club/nagano/



















