福島との首位攻防戦を制して14連勝 激戦の中でPG小栗瑛哉に芽生えた“責任感”

信州ブレイブウォリアーズの小栗瑛哉が存在感を強めてきた。2026年1月3-4日で行われた福島ファイヤーボンズとの東地区首位攻防戦。首位福島を相手に2連勝をつかんだ裏には、先発ポイントガード(PG)としてチームをけん引した小栗の姿があった。「より責任を感じた」と語った24歳の成長に迫る。
文:芋川 史貴/編集:大枝 令
KINGDOM パートナー
3Pシュート0/5と沈黙のGAME1
試合後に受けた栗原からの助言
ケガから復帰した小栗が躍動した。
ホーム復帰戦となった前々節・熊本ヴォルターズ戦はGAME1で15分53秒、GAME2で21分21秒の出場を果たした。プレータイム制限も徐々に緩和。前節の首位攻防戦・福島ファイヤーボンズ戦は両日とも20分を超えるプレータイムの中、持ち前のハッスルを生かした激しいディフェンスを披露した。

スタッツは以下の通り。
GAME1 22分3秒、7得点7アシスト
GAME2 20分6秒、8得点3アシスト
まずGAME1。7得点は一見控えめな数字にも見えるが、そのうちの1点は第2クォーター(Q)残り1分38秒にスティールを記録し、ルーズボールの際に獲得したフリースローでの得点。ほか4点は第4Qの終盤、勝負どころで流れを引き寄せるレイアップだった。

土家大輝が右ヒラメ筋損傷のため欠場するなか、「大輝が帰ってくるまで持ちこたえる」と試合をけん引。それでも本人はGAME1終了後、3ポイントシュートを決め切れなかったことを強く悔しがっていた。
0/5。ほとんどがワイドオープンでのシュートとなったが、いずれもリングを射抜くことができず。試合終了後、シューターの栗原ルイスからとある言葉をもらったという。

「自分のシュートよりも、それまで自分がクリエイトして、味方が決めたシュートをどう作り出すかがスタッツ以上に大事だ。お前がドライブしたことで、ディフェンスが寄るからパスを出す。それがアキ(・チェンバース)さんの最後のシュートとかに繋がった。お前がどういうクリエイトをしたかがすごく大事で、それが良かった」
実際、小栗のアシストはどれも効果的だった。とりわけ第1Q最後のチェンバースへのパスや、第3Q最後のウェイン・マーシャルへのパス。相手ディフェンスを2人引き付けて3ポイントシュートをアシストした。

「そこは自信を持って今後も変わらずシュートを決めるだけでなく、どういったシュートを作り出すかも意識しながらやっていきたい」
レギュラーシーズンとはいえ、プレーオフのような雰囲気の中で勝ちをつかめた。土家も不在。そうした中でのプレーに、小栗の中でも意識の変化が起きたようだ。

「もちろん(土家)大輝がいない中で勝てたのは、チームとしても何か自信にはなれたと思う。でもこれがプレーオフの第1戦だと考えた時には、すごく危機感を覚えないとダメ」
「(一時逆転された)第3Qのようなバスケットをしていたら、自分たちで自分たちの首を絞めるゲームになってしまう。ポイントガード(PG)として自分がゲームメイクして、出ているメンバーのメンタルの部分も引っ張っていかないといけない。より責任感、自覚が強くなった一戦だった」

勝利をしても決して喜ぶことなく、日々成長にフォーカスする小栗。翌日のGAME2では自身も3ポイントシュートを2本沈め、より激しいディフェンスと冷静な判断で勝利を呼び込む活躍を見せた。
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11月のリベンジ達成しゲーム差1
“play together”でいざ後半戦へ
東地区首位の福島を3ゲーム差で追っていた信州。ケガ人が立て続いた前回対戦は敗れていたものの、今回はリベンジを達成。ゲーム差も「1」に縮めた。ただ結果的に連勝したものの、GAME1は小栗が「危機感を覚えないと」と言及していた通り、多くの課題が見つかった試合でもあった。

第3Q。福島がディフェンスの強度をさらに高めてくると、信州のオフェンスが停滞する。得意とするリズムの良いパッシングは影を潜め、無理な1対1を仕掛けるなどチームバスケットができない時間が続いた。ディフェンスでも福島の勢いを抑えきれず、0-10のランで一時逆転を許した。

小栗はその場面を振り返る。
「連続得点をやられて(ケニー)マニゴールト選手が会場を煽った時は、『もしかしたらのみ込まれるんじゃないか』というぐらい、福島ブースターさんの一体感がすごくあった。いろんなアウェイ会場に行ってきたけれど、B2の中でも結構上位に入る嫌な会場の一体感だった 」

会場のボルテージが最高潮になる中、それでも信州は我慢を続けて勝利をつかんだ。勝久マイケル・ヘッドコーチは「常に『play together』で一緒にプレーする。良い判断、繋がってプレー。『冷静に』。この言葉を一番言い続けた」と振り返る。
最終的にはチェンバースらのビッグショットもあり、ファウルゲームに対してもフリースローを沈めてタイムアップ。第2戦もリバウンドやディフェンスを修正して貴重な2勝をもぎ取った。

激戦を制しながら、より強い責任感と自覚が芽生えた小栗。“竹馬の友”の土家とともに、「チームを勝たせるPG」としての道を歩んでいく。
Bリーグ チーム紹介ページ
https://www.bleague.jp/club_detail/?TeamID=716&tab=1
クラブ公式サイト
https://www.b-warriors.net/
















