F1残留へ最終決戦 地元開催の初戦へ、三笠主将「文化をつくるシーズンに」

地の利を最大限生かすのみだ。フットサル最高峰のF1リーグを戦うボアルース長野は、2026年2月15日にファイナルシーズンの開幕を控える。上位リーグと下位リーグに分かれての総当たり戦で、初戦は「長野ラウンド」と題して長野市のホワイトリングで集中開催。目標の残留に向けて、地元開催の晴れ舞台で弾みをつける。

文:田中 紘夢/編集:大枝 令

右肩上がりのレギュラーシーズン
年をまたいで“未知なる”決戦へ

レギュラーシーズンの22試合を終えて12チーム中9位。前回のF1在籍時は4シーズン連続で最下位に終わったことを踏まえれば、大健闘と言えるだろう。

開幕から4連敗とつまずきはしたが、「後半戦にかけて良くなって、右肩上がりではあった」と稲葉柊斗。元ブラジル代表・ガリンシャの途中加入も後押しとなり、めきめきと力をつけていった。

転機となったのは、アウェイでの第15節・湘南ベルマーレ戦だ。2-3と競り負けたものの、内容では圧倒。「うまくいったのに勝てなかった」とキャプテンの三笠貴史は振り返る。1カ月の中断期間を経て「質より量」というテーマを掲げた中で、今季最多となる39本のシュートを放った。

そこから自信を得たチームは、残りの7試合で3勝2分2敗と勝ち越し。ケガ人や体調不良者が続出する中でも、大卒ルーキーの石川昇永が頭角を現したり、控えGKの岡島工が代役以上の仕事をこなしたり――。一体感を増してレギュラーシーズンを締めくくった。

「自分たちから勇気を持って前に出たときは、良い試合ができている」と山蔦一弘監督。前線からのプレスとカウンターが生命線のチームにおいて、失点のリスクを怖がらず、群れになって襲いかかれるか。それが体現できたフウガドールすみだとの2試合は、シーズンダブルを達成した。

一方、チームを束ねる三笠は「当日に蓋を開けてみて良かったり、悪かったり。そういう振れ幅をどれだけ小さくできるか」と課題を挙げる。

2月14日から始まるファイナルシーズンは、すべての試合が大一番。レギュラーシーズンの勝ち点を持ち越し、下位リーグの6チームが総当たりで戦う。目標の残留に向けて、蓋を開けてみて悪かった――では取り返しがつかない。

リーグ最終節から1カ月半が空き、互いの手の内も探りづらい。「自分たちにどれだけ矢印を向けられるか。今までに経験したことのない感覚がある」と三笠。30歳のベテランでさえも未知な領域だ。

Fリーグ選抜追加招集の稲葉柊斗
急きょ元日始動、仕上がりは上々

チームは昨年12月28日のレギュラーシーズン最終節から、1月6日の始動までオフを過ごした。

稲葉も実家で英気を養うつもりだったが、年末にFリーグ選抜への追加招集の報を受け、元日には再び長野へ。1月12日のSCコリンチャンス・パウリスタ(ブラジル)との親善試合に向けて、すぐさま体を動かした。

「追加招集だけど、自分の中でやれるという感覚はあった。海外チームとの試合も初めてで、『ここで足を出すのか』という相手の守備だったり、自分たちがセットプレーの指示を日本語でしてもバレなかったり(笑)。本当に学ぶことが多かった」

普段は相手として警戒すべき選手が味方となり、「個人の質が高くてやりやすかった」。笠篤史(しながわシティ)の落としからカットインシュートを放ったり、野尻大和(Y.S.C.C.横浜)のスルーパスを受けて折り返したり――。ここでしか見られない共演の数々だ。

レギュラーシーズンではF1で自己最多の6ゴールを記録。アジリティと運動量でボアルースの泥くささを象徴しつつ、“やっぱりイナバ”と言わんばかりのワンタッチシュートで結果を残してきた。充実のシーズンの集大成に向けて、決意を口にする。

「監督も言っているのは、同じ2時間の練習をどれだけ濃いものにできるか。選手たちもそこにフォーカスしてやれていると思うし、自分はみんなより早く仕上げてきたのでコンディションが良い。ファイナルシーズンでもチームを勝たせたいし、個人としてももっと結果を出したい」

初戦の長野ラウンドが肝心かなめ
文化を作るファイナルシーズンに

ファイナルシーズンは2月14日に開幕。まずは長野市のホワイトリングを舞台とする「長野ラウンド」だ。F1の全12チームが集結し、上位リーグと下位リーグに分かれてしのぎを削る。

ボアルースの初戦は15日。降格圏の最下位・横浜と相まみえる。9位の長野は勝ち点5差をつけており、勝てば4試合を残して8ポイント差と、残留に大きく近づく。

「最初の長野ラウンドがすべてというくらい、とにかくそこに向かっていきたい」と山蔦監督。キャプテンの三笠も「相手が知り得ないくらいの熱量を感じさせたい。言い訳できることは何一つない」。

1月25日にはバレーボール・Vリーグ女子で首位を独走する信州ブリリアントアリーズのホームゲームに出演。三笠は始球式の大役を任され、手ではなく足でサービスエースを決めた。信州スポーツの熱量を体感した上で、今度はフットサルの魅力を届ける番だ。

「このクラブは下位だけど動員が平均1,000人を超えていて、サポーターの存在に助けられてきた。あとは自分たち選手がどれだけプラスアルファの価値を生み出せるか。ボアルースという文化を作れるようなファイナルシーズンにしたい」

長野ラウンドを終えた後は、翌週から名古屋ラウンドに移って残りの4試合を戦う。いち早く残留を決めるとともに、一つでも上の順位を目指したい。


クラブ公式サイト
https://boaluz-nagano.com/
Fリーグ チーム紹介ページ
https://www.fleague.jp/club/nagano/

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