J2昇格の可能性が消えた松本山雅 小澤修一社長・一問一答(11.02@鹿児島)

2025年11月2日、鹿児島・白波スタジアム。松本山雅FCはラストワンプレーで失点を喫して逆転負けし、5試合を残してJ2昇格の可能性が完全に閉ざされた。試合後、株式会社松本山雅の小澤修一・代表取締役社長が現地で報道陣の囲み取材に対応。そこでの一問一答をお届けする。
文:大枝 令
――2試合連続で終盤に逆転され、J2昇格の可能性が消滅しました。受け止めを聞かせてください。
今年を象徴するような試合になってしまいました。喜びを与えるのが自分たちの使命でもあるので、それが本当に逆の結果になってしまっていることは本当に申し訳ないと思っています。
今年は昇格を期したシーズンだったので、想定していたものとは全く逆の結果になっているということは非常に重く受け止めなければいけないと思っています。
応援していただいている皆さん――パートナー企業、サポーターの皆さんもちろん、後援会だったり、本当にさまざまな方たちに応援していただいているクラブなので、皆さんにいい結果を届けることができなくて本当に申し訳なく思っています。それが今の率直な気持ちと感想になります。
――リーグ中断明けからなかなか上昇曲線を描けていませんでした。(監督交代などの)大きな判断を下すタイミングはいくつかあったのではないかと思います。
いろいろな手段があったと思っています。
そのたびにトップチーム強化本部を中心に協議をしてもらっていましたし、そこに対してはチームに改善をどう促していくか…ということは常にやり続けてきた結果なんですけども、それが成果に結び付きませんでした。
ということはやはりアプローチの仕方だったり、判断に少し問題があったと振り返っています。
――この試合が象徴しているように、「詰めの甘さ」「やり切れなさ」が目立ちます。本来の松本山雅が体現していたものが失われ、失望が大きくなっている部分もあるのではないでしょうか。
フットボールの部分に関して言うと、トップチーム強化本部を中心にやっていただいているので、逆に言うと我々はそこにどうアプローチできるか、どういう予算をつけていけるかが一つのポイントだと思って今年は取り組んでました。
ただやはり、クラブとして大事にしていることが何なのか――は、(早川知伸)監督がもうクラブに在籍して3年目(ヘッドコーチ時代の2023-24年を含む)なのでずっとコミュニケーションを取ってきたつもりです。
日々の練習の中でそれをどう体現していくかしか、本当に方法はないと思っています。そういった意味では練習も実際に私も見に行ってますけれども、決して緩い雰囲気でやっているわけではなく取り組んでいると思っているので、最後の最後の詰めの甘さがどこに起因してるのかはシーズンを通して振り返り、しっかり生かしていかないといけないと思っています。
――早川監督は直前の試合後会見で、「去就については自分で考えることもあるしクラブもジャッジするだろう」という旨の発言をしていました。昇格がなくなったこの段階で、どう判断するかは準備していますか。
このタイミングだから…というわけではなく、それは常々いろんな可能性を模索して準備をしているので、その選択肢の中のどれを使うかという判断になると思っています。
現時点では、全ての可能性があると思っています。 ただそれはやはり自分一人の決断でできるものではないので、相談をしながらになります。
でも大事なのは、トップチーム強化本部がどうチームを作っていきたいかという部分だと思っています。つまり、(都丸善隆)スポーツディレクター(SD)を中心にどういうチームにして、どういう試合を見せていくのかが非常に重要なポイントだと思っています。
――「主体性」という言葉を大事にするチーム作りでした。そこの積み上げと実際の評価はいかがですか。
フットボールの部分は、まだ振り返りには少し早い…というか難しい状況だとは思っています。ただ実際には「主体的」というが独り歩きして、なかなか具体的な結果に結び付けることができなかったというのは事実としてあると思っています。
ただその主体性を求めるなかで若手が活躍したり、希望の見えた部分は間違いなくあるので、難しいバランスだと思います。理想ではあると思いますけれど。
――フットボールの中身については都丸SDが中心になって評価するものですが、小澤社長の目線でマネジメントの観点からはどうご覧になりましたか。
「言葉」と「行動」がマネジメント上は重要だと思っています。その意味では早川監督は両方ともしっかりと、選手たちをどう次の試合に持っていくかを非常によく考えてやっていただける方だと思っています。
そこは何かマネジメント上で何か大きな問題があったとか、そういうふうには捉えてはいないです。実際に自分も練習に行った時に選手とどうコミュニケーション取っているかを非常に気にしながら見ていましたし、そこに大きな問題があったとは思っていないです。
――選手は年ごとに入れ替わるものですが、その中でクラブとして「積み上げ」はできているのでしょうか。
昨年までの霜田(正浩)監督の2年間を積み上げて、早川監督に――というイメージで我々もいたんですけれども、実際にはやはり指導者が代わると志向するサッカーも変わるし、選手を入れ替えれば得手不得手も必ず違ってきます。また違うチームカラーになるということを改めて思っています。
そういう意味でやはり大事にしなければいけないベースの「戦う」とか「堅く試合を締める」とか。「時計の針を戻す」という言い方はしたくないのですが、山雅らしいサッカーを体現できる仕組み作りはしていかなければいけないと思っています。
――早川監督はチーム始動初期もキャンプでもそういう発信をしていたのはご存知だと思います。それでも体現できていないことに対する受け止めはいかがですか。
クラブのフィロソフィーを浸透させるのはそんなに簡単な話ではない、というのはすごく思っています。選手も指導者もそれぞれバックボーンが違うので、大切にしているものや信念、プレースタイルなどが違います。
それをどう山雅のカラーに染めていくか。それは選手の編成も含めて非常に大事なポイントだと思っています。決して今の選手が良い悪いという話ではなくて、「山雅らしいサッカー哲学を表現するにはどういう組織であるべきか」はじっくり考えなければいけないポイントだと思っています。
ただ今は、早急に目の前の試合にどうやって勝つかが一番大事だと思っています。
――フットボールで結果が出なかった責任については。
フットボールの結果は大切な事業の一つというか柱の一つではあるので、そこは「関係ないです」とはなかなか言えません。責任はあると思っています。
ただチームが勝てないということは、やはり何かの問題が絶対どこかにはあると思います。それは監督人事なのか、選手の補強とかスタッフの組閣なのか、またトップチーム強化本部の体制なのか。必ずどこかには問題があり、そこはやはり自分たちの仕事でもあると思います。
どうやって強いチームを作って、勝てるチームを作るか。やはりもっともっとみんなで考えていかなければいけないというのは思っています。 そこの責任から逃れることはできないと思います。
――次のハーフシーズンは昇降格がありません。1.5シーズンのスパンで考えるのかどうか、その中で残り5試合をどう使いながら次に繋げていくお考えですか。
いろんな考え方があると思っています。ただその残り5試合は非常に重要だと捉えているので、この5試合をどういう戦績どういう内容で乗り切っていけるかというところが、今はもう本当に一番大事だと思っています。
来年以降のことは、やはりまずは成績をしっかり残して、最後まで戦い続ける中で少し考えていかなければいけないと思っています。
今はもう本当に目の前の試合――次の宮崎戦にどうチームを持っていって、勝ちに持っていけるか、ファイティングポーズを示せるかどうかが非常に重要だと思っているので、そこに対してできるアプローチを都丸SDと一緒に考えていきたいと思っています。
松本山雅に関わるすべての皆様へ(社長声明)
https://www.yamaga-fc.com/archives/514087
J3第31節テゲバジャーロ宮崎戦 試合情報
https://www.yamaga-fc.com/match/detail/2025-j3-match31













