6シーズンぶり3度目の地区V 積み上げてきた“日々成長”の足跡

B2東地区首位の信州ブレイブウォリアーズは地区優勝までマジック2で迎えた2026年4月18-19日の愛媛オレンジバイキングス戦で2連勝。4月5日の横浜エクセレンス(EX)戦から5連勝で一気に東地区の頂点へ駆け上った。愛媛戦はGAME1を91-58、GAME2を109-57と、西地区2位でB2プレーオフ(PO)出場を決めている相手を圧倒。6シーズンぶり3度目の地区優勝をホーム最終戦で決め、多くのブースターと歓喜の瞬間を共有した。

文:芋川 史貴


ロスター全員得点を達成
集中力とエナジーで圧倒

愛媛戦はGAME1、GAME2ともに登録されたロスター全員が出場。GAME2では全員得点を達成し、今季最多の109得点をマークする力を示した。

2試合とも立ち上がりから高い集中力で試合の主導権を握った。テンポ良くボールを動かし、ペイントタッチ(ゴール下の長方形で区切られたエリアへの進入)やバックカット(ボールを持っていないオフェンスがディフェンスの背後を突いてゴール下でパスを受け取る戦術)を展開。中に外にとバランス良く得点を重ねた。

ディフェンスでも連係が光った。信州が今季強調しているタグアップ(シュート時にディフェンダーに接触しながらリバウンドへ向かい、リバウンド獲得と速攻防止を両立させる戦術)を遂行。前線から圧力を掛けつつ、ハーフコートディフェンスでも相手に付け入る隙を与えなかった。

GAME2の第2クォーター(Q)残り2分43秒の場面。信州はショットクロック(24秒ルール)ぎりぎりまで持ち前の粘り強いディフェンスを体現した。結果的に愛媛のシャキール・ハインズにタフショットでの得点を許したものの、この場面でのディフェンスに勝久マイケル・ヘッドコーチ(HC)はベンチで大きくうなずいた。

1点差で競り負けた4月4日の横浜EXとのGAME1では、試合の入りの悪さやセカンドチャンスポイント、球際の攻防について勝久HCは苦言を呈していた。それらの課題は翌日のGAME2から改善の傾向を示し、愛媛戦ではどのポゼッション(ターン)でも集中力やエナジーを高く保ってプレーを遂行した。

「プレーオフで戦うかもしれない素晴らしいチームに対して、危機感を持って試合に入ろうと思った」とウェイン・マーシャル。目の前の相手、そしてリーグ優勝が懸かる今後の戦いを見据えた高い意識がチーム全体に浸透していた。

原理原則グループもコートに
チーム全体でつかんだ地区優勝

愛媛戦は2試合とも序盤で主導権を握り、後半にかけて点差を広げたため、普段はプレータイムが少ない選手たちにもチャンスが訪れた。福島ハリス慈音ウチェ、小玉大智、東海林奨、横山悠人に加え、土家大輝と小栗瑛哉が交代でコートに立った。

このメンバーを勝久HCは「原理原則グループ」と表現する。外国籍もビッグマンも不在で、使える攻撃のオプションも少ない。練習後には小玉を中心にワークアウト(自主練習)も実施するメンバーだ。

GAME1こそ得点力が上がらなかったが、GAME2では攻撃がスムーズになった。チーム最年少の福島はGAME1で決められなかった3ポイントシュートを沈め、拳を握るシーンもあった。

「原理原則グループが昨日(GAME1)よりも成長したプレーを見せた。ホーム最終戦で(ブースターの)皆さんの前で地区優勝を決められたことを本当にうれしく思っている」と勝久HC。チーム全体が“日々成長”の歩みを止めず、全員の力でつかんだ地区優勝を喜んだ。

地区優勝は「通過点」
B2王者の旗を掲げるために

試合後の地区優勝セレモニーでは選手たちが優勝ボードが掲げ、金色のテープが会場のエア・ウォーターアリーナ松本を彩った。

今季のチームについて、練習生期間を含め4シーズン目を迎えた小玉はこう表現する。

「コミュニケーションをたくさん取れるチームだと思っている。上に意見することだってあるし、ベテランの人たちが若手選手に意見を求めてくれることもある。それは僕の中でチーム作りをする上で大きい」

その雰囲気こそが、チームの成長を支える土台になっている。

「横の繋がり、縦の繋がりですごく良い関係性が築けている。さらに良いコミュニケーションを築けていけばいいなと思っている」

地区優勝セレモニーで表情を緩めた選手たちも、その後の記者会見では顔つきが変わっていた。

GAME2で3ポイントシュート6本を含む24得点の大活躍を見せた小玉も、次の戦いを見据えて表情を引き締める。

「僕からしたら(リーグ)優勝するための通過点。もう一つの旗を持って帰れるように、僕らは自分たちが成長することにこだわりたい」

勝久HCも思いは同じだ。

「地区優勝したから成長が止まるわけではなく、気持ちが緩んだり意識が下がったりしたら、それは絶対にPOでも出る。限られた時間で1日ずつ、できる限りの成長を続けること」

残すレギュラーシーズンはアウェイでの福井ブローウィンズ戦のみ。PO準々決勝でも対戦する福井とのゲームを消化試合にする理由はない。

チームが目標とするB2チャンピオンの旗を掲げるために――。選手たちの日々成長は、これからも続く。


Bリーグ チーム紹介ページ
https://www.bleague.jp/club_detail/?TeamID=716&tab=1
クラブ公式サイト
https://www.b-warriors.net/

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