開幕2連敗のボアルース ホーム開幕戦は「勝たないと意味がない」

善戦はもういらない。フットサルF1のボアルース長野は2026年6月14日、ことぶきアリーナ千曲でボルクバレット北九州とのホーム開幕戦に臨む。F1リーグ復帰2季目の今季は開幕2連敗スタート。米村尚也の言葉を借りれば「手応えはあるのに勝てない」試合が続いた。欲しいのは勝利――。その一点だけを見据え、ホームに集うサポーターと共に戦う。

文:田中 紘夢

2戦連続4失点で連敗スタート
「目に見えない気持ち」もカギ

開幕戦はバルドラール浦安に2-4、第2節は湘南ベルマーレに3-4。2試合とも接戦に持ち込んだが、結果は力負けだった。

「良いゲームはできていると思うけれど、ゴールを奪うところだったり、守るところだったり。そこに課題を感じている」と山蔦一弘監督。ゴール前の精度の差に敗因を求め、歯がゆそうに表情をゆがめる。

2試合連続の4失点は、数字以外にも共通点がある。立ち上がりや相手のセットプレーなど、集中が切れやすいシチュエーションからことごとく失点。キャプテンマークを巻いた米村は浦安戦後に「ずっと抱えている課題」と指摘したが、分かっていても止められないのが現状だ。

ボール保持者から遠いゴールポスト付近の「セグンド」に入ってくる相手のマークを外したり、GKの視界が遮られた「ブラインド」からのシュートを止められなかったり――。ほんの少しの隙を埋めなければ、最高峰のF1の舞台ではやられてしまう。

山蔦監督はクオリティの差を感じつつ、「目に見えない気持ち」にも物足りなさを感じているようだ。

ホーム開幕戦に向けたゲーム形式の練習では、数的優位のカウンター攻撃でゴールを決め切れない場面で「打て」「決めろ」と声を張り上げ、「周りも言え」とチーム全体を鼓舞した。気持ちもクオリティの一つとして捉え、選手たちの闘争心に火を付けようとしている。

「手応え」も確かにある。この2試合とも複数得点をマーク。最前線のピヴォを担う上林快人は「得点のパターンも増えているし、パワープレー(GKをフィールドプレーヤーに代えての全員攻撃)も相手を見ながら形を変えられている」と強調する。前節の湘南戦では、ニアサイドの天井に突き刺す豪快なシュートを決めた。

上林のセットは前川尚志もピヴォを務めることができ、どちらが最前線に入ってもターゲットになれる。湘南戦の得点シーンは上林が前川に縦パスを入れ、ワンツーからフィニッシュ。セットの強みを生かした形でゴールを決めた。

昨季はチームトップの12ゴールを挙げ、目標の2桁得点を達成した30歳。今季は新たに15ゴールを目標に掲げ、結果を貪欲に求めている。

両利きのフィクソが秘める才能
「どんどんやれ」と指揮官

期待の新戦力も結果に飢えている。浦安から2年間の期限付き移籍で加わった外林綾吾だ。

開幕2連敗を「周りからは『惜しいゲームをしたね』と言われるけれど、負けは負け。勝たないと意味がない」と重く受け止める。

古巣相手だった浦安戦は「張り切りすぎて空回りした」。湘南戦では自身のボールロストが失点につながった。最後方からの攻撃参加が持ち味のフィクソだが、この2試合は積極性が裏目に出ている。

それでも、山蔦監督は「どんどんやれ」と背中を押す。「若さはあるけれど、気持ちも強くてポテンシャルを持っている」。外林も「消極的にはなりたくない。点を取りに行きたいし、守備でも相手にやらせないようにできれば」と前を向く。

利き足は「両足」。左右両足から繰り出す精度の高いシュートが特長だ。もともと手も足も右利きだが、箸を持つのは左手で、フットサルでも左足を使う機会が多かったという。

湘南戦では左足から強烈なシュートを放ち、右足でGKの頭上を超えるロングシュートを狙った。「フィクソは守備だけでは戦えない。ゴールやアシストに絡むことが目標」と力強く話す23歳が、チーム浮沈の鍵を握る存在になるかもしれない。

昨季と同じ流れでホーム開幕戦へ
一戦必勝、もう同じ轍は踏まない

外林がFリーグ初ゴールを決めたのは、浦安に所属していた22年12月のボアルース戦。ことぶりアリーナ千曲でのアウェイゲームだった。

8-1と大量リードで迎えた終盤。ボアルースがパワープレーに出てきた裏を突き、右足のロングシュートで無人のゴールへ。得意のシュートテクニックで圧勝劇を締めくくった。

その思い出の地が、今季はホームに変わる。「自分が初ゴールを決めたアリーナでもあるし、長野のサポーターは熱い印象がある。あそこでの勝利は格別だと思うので、皆さんと喜び合いたい」と胸を躍らせる。

アウェイでの開幕2連敗から、北九州を迎えてホーム開幕戦に臨む形は昨季と全く同じ。昨季は2-4で敗れ、開幕4連敗と出遅れた。

「ここで成長した姿を見せないといけない」と山蔦監督が言えば、上林も「勝てば流れに乗っていけると思う」。2連敗同士の対戦ということを踏まえても、勝ち点を譲るわけにはいかない。

当日は先着1,000人の来場者に「音響連動ペンライト」が配布される。音楽と連動して自動で色や光り方が変化する応援アイテム。アリーナを14色の光で包み、試合前からボルテージを高めていく演出が用意されている。

ただ、盛り上がりを最高潮に導く要素は“勝利”を置いて他にない。高揚感に包まれたホームアリーナで勝ち点3をつかみ、ホーム開幕戦を笑顔で締めくくりたい。


6/14 ボアルース長野vsボルクバレット北九州 ホーム開幕戦情報
https://boaluz-nagano.com/news/topics/%e3%80%906-14%e6%97%a5%e3%83%9b%e3%83%bc%e3%83%a0%e9%96%8b%e5%b9%95%e6%88%a6%e6%83%85%e5%a0%b1%e3%80%91%e3%83%9c%e3%82%a2%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%82%b9%e9%95%b7%e9%87%8evs%e3%83%9c%e3%83%ab%e3%82%af/
クラブ公式サイト
https://boaluz-nagano.com/
Fリーグ チーム紹介ページ
https://www.fleague.jp/club/nagano/

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