初陣で見せた新生ウォリアーズの姿 成長株の東海林が光放つ

新体制の初陣は手に汗握る展開となった。バスケットボールBプレミアの信州ブレイブウォリアーズは2026年9月5日、北佐久郡軽井沢町で同じBプレミアの千葉ジェッツとプレシーズンゲームに臨んだ。昨季のB1チャンピオンシップでベスト4の強豪に挑んだ今季初の対外試合は、99-105で惜敗。白星発進とはならなかったが、相手を上回るリバウンドを獲得するなど、戦う姿勢を感じることができる好内容だった。チームの半数超の選手が入れ替わった中で、存在感を放ったのが2季目の東海林奨。始めて国内最高峰リーグに挑む25歳は、初陣で何を感じたのだろうか。
文:芋川 史貴
KINGDOM パートナー
会場沸かせたビッグショット
「打とうと思っていた」
94-97で迎えた第4クォーター(Q)残り1分。東海林奨に迷いはなかった。先発ポイントガードを任された星野京介が左45度からペイントエリアに侵入。相手ディフェンスを収縮させて、わずかに空いた東海林にパスを捌いた。

「自分の前が空いていたら打ってやろうと思っていた」
鮮やかに3ポイントシュートを決めて同点。東海林は「良いパスがきて、自分は打つだけだったけれど、結果的にそれで同点になったことは良かったなと思う」と振り返った。
第3Qにも、残り0.7秒からブザービーターで3ポイントシュートを沈めた東海林。68-74と追い上げる大きな1本だった。外角のシュートだけではない。強固なディフェンスを前に、しなやかなレイアップシュートを沈めたり、ゴール下にカッティングして味方と息を合わせたりと、多彩なバリエーションを披露した。

今季でプロ5年目となる東海林は、これまで青森ワッツ(当時B2)で3年間、信州(当時B2)で1年間腕を磨き、今季から念願のトップリーグへと挑戦する。
新加入だった昨季は開幕戦で3本の3ポイントシュートを沈めて一気にブースターの心をつかんだが、シーズン後半は出場時間を減らし、ベンチから外れる経験もした。

それでも、東海林の出場時には「すっすー」という大きな声援を送るブースターからの人気と期待は高い。
プレシーズンゲームとはいえ、千葉J相手に20分45秒の出場で13得点4リバウンド1スティール。流れを引き戻すビッグショットも決め、ブースターにとっても本人にとっても価値ある一戦になっただろう。
KINGDOM パートナー
「良いスタート切れた」
新指揮官も納得の初戦
約1,600席の収容人数に対して、当日の入場者数は1,726人。3週間後に迫った開幕戦に向け、地域やブースターの期待感は高まっている。

スタッツを見ると、フリースローでは、信州の15本に対して千葉Jには35本分を献上。局面では選手個々の力の差が目立った印象だ。一方で、トータルリバウンド数は千葉Jの36本を上回る50本。アシストも4本多い24本を記録し、チームで戦う姿勢が感じられた。
「初めての試合で、彼ら(選手たち)の努力、ファイティングスピリッツを見て誇りに思えるゲームだった。細かいところを見ていけば、まだまだ修正するところはあるけれど、全体的に見れば良いスタートが切れた」
新指揮官のジャッド・フラベル・ヘッドコーチ(HC)は納得の表情で試合を総括した。

東海林も「勝ちきれなかったところは悔しかったけれど、プレシーズンとしては自分たちにとって良いゲームができたのかなと思う」と自信を深める。
B1経験があるエリエット・ドンリーや土家大輝、小栗瑛哉ら既存戦力に加え、個性豊かな新戦力に注目が集まりがちだが、東海林のような大きな可能性を秘めた選手が飛躍すれば、信州のBプレミアでの戦いは楽しみが増す。

元NBA選手の渡邊雄太やネイト・ウィリアムズらともマッチアップした東海林について、フラベルHCは「プレシーズン中、非常に良い練習を積んできた。Bプレミアでのプレーは大きなステップアップになる」と評価する。その上で「(東海林以外の)多くの選手にとって、こうした経験や機会を得られることは素晴らしいことだと思う。私やコーチ陣としては、彼らの自信を最大限に高めていきたい」と展望した。

昨季は”ダイヤの原石”と表現されていた東海林。今季に向けて“研磨”してきた輝きの一部を、今回のプレシーズンゲームで見せてくれた。
信州ブレイブウォリアーズ 公式サイト
https://www.b-warriors.net/



















