コートを飛び出したウォリアーズの選手たち 初の告知活動で地域からパワーを

バスケットボールの国内最高峰リーグとして新設されるBプレミア開幕が1カ月後に迫った。信州ブレイブウォリアーズは2026年8月22日、選手やチームスタッフらが長野市の権堂商店街などに繰り出し、ポスターやチラシを配って告知活動をした。ここまで大掛かりな取り組みは初めての試み。リーグやクラブのことを知らない地域の人たちと近い距離で顔を見て交流することで、関心を高め、応援の輪を広げていくための行動だ。
文:芋川 史貴
KINGDOM パートナー
新しいチームの認知度向上へ
クラブ一丸となってゲリラ開催
今季の信州ブレイブウォリアーズは、ニュージーランド出身の新指揮官、ジャッド・フラベル・ヘッドコーチ(HC)を筆頭にチームスタッフや選手が大幅に入れ替わった。戦う舞台も、昨季までのB2から今季は新設のBプレミアになる。新しい選手たちやチームの認知度を高めようと、人出が多い週末の夕方の時間帯を狙って中心市街地での告知活動を企画した。

選手たちは5つのグループに分かれ、権堂商店街と北石堂商店街を練り歩いた。
権堂商店街では、ベテランの古川孝敏が積極的に店舗の扉を叩き、ポスター掲示を交渉。古川は、フラベルHCが重要視する「ONE TEAM」の理念を強調した上で、「なかなかやることもない活動なので新鮮。フロントスタッフとも一体となって、みんなで(クラブを)つくり上げていきたい」と力を込めた。

古川の行動力に触発され、同じグループで回っていた土家大輝も奮起。掲示を断られる店舗もあったが、明るい表情を崩さずに商店街の人たちとコミュニケーションを図った。
土家にとっても地域を歩く告知活動は「初めて」。約45分間をかけて多くの店舗を回り「(ポスターやチラシを)前向きに受け取ってくれてありがたい」と感謝していた。

在籍4年目を迎えるエリエット・ドンリーは、その場でポスターにサインを書くなどして交流。これまで権堂商店街周辺を訪れる機会は少なかったといい、「いろんなお店を知ることもできたし、ポスターも貼ってもらうことができて本当にうれしい」と笑顔で話した。
KINGDOM パートナー
「交流はすごく大切」
フラベルHCの経験と理念
クラブとしては初めての試みだったが、フラベルHCは「ニュージーランドやオーストラリアでは普通に行われている活動」と指摘する。

「地域の中で存在感を出したり、みなさんと交流したりすることはすごく大切なこと。手を振ってくれる人もたくさんいたし、いろんな人が声をかけてくれたことで良い時間を過ごせた」と充実した表情を浮かべる。

Bプレミア参戦に必要なライセンス取得条件の一つに、「1試合平均入場者数4,000人」というハードルがある。信州は、無料の招待券を配るなどの集客活動で基準をクリアしたが、今後は有料入場者数の増加に力を入れる方針だ。
今季は入場料の値上げに踏み切り、平日開催の試合も増える。足元のホームタウンで興味や関心を高め、応援の機運を盛り上げることは、クラブの持続的な成長を図る上で欠かせない。

フラベルHCは、ファンへの思いも口にする。
「ファンのみなさんの存在は大きい。できるだけ満員の会場でプレーできれば、選手にとっても、コーチにとってもうれしい。スローガンに掲げる『ONE TEAM』は、チーム内だけでなく、長野県全体を代表してみんなが一つのチームとなって、他の県(のクラブ)と戦っていきたい」

これまでの告知活動は、フロントスタッフやブースターを中心に取り組んできた。今回は、フラベルHCの経験や「地域の人たちを含めてチーム」という理念を行動に移すことで、クラブ一丸での活動が実現した。
「みんなと一緒に歩いて、地域のみなさんとお会いできたことはすごく良いこと」とフラベルHC。「バスケットをやっているだけじゃなくて、地域を代表してリーグで戦っているので、みなさんと直接お会いできる機会があってすごく良かった」と振り返った。

信州は、9月26日に長野市ホワイトリングで富山グラウジーズとの開幕戦に臨む。告知活動を受け取った地域の期待も力に変えて、Bプレミアの舞台に向けてさらなる強化を図っていく。
信州ブレイブウォリアーズ 公式サイト
https://www.b-warriors.net/

















