砂の上でも躍動 トライデンツの一条・石坂ペアが全日本選手権へ

舞台をインドアからビーチへ移し、躍動した。2026年6月28日に駒ヶ根市の森と水のアウトドア体験広場で行われたビーチバレーボールの全日本選手権長野県予選会。SVリーグ男子に参戦する信州松本トライデンツから一条太嘉丸と石坂朋也がペアを組んで出場し、13組によるトーナメント戦を制した。一条・石坂ペアは8月14〜16日に神奈川県藤沢市の鵠沼海岸で行う全日本選手権に出場する。
文:大枝 史
KINGDOM パートナー
試合をするごとに成長
ビーチ仕様に修正して勝ち進む
「スタートから試合に出るし欠員も出せない。ワクワク感が強くてあまり眠れなかった」
大卒2年目のシーズンを迎える一条太嘉丸は大会後、そう振り返った。

一条とペアを組んだ石坂朋也は6月、ビーチバレーボールの活動に軸足を移すことを発表。信州松本トライデンツの一員として初めての試合に臨み、「デビュー戦だったので、どうなるかなという不安もあった」と明かす。

トーナメント戦は、準決勝までが28得点の1セットマッチ、決勝は21得点の3セットマッチのレギュレーション。一条・石坂ペアは、初戦の長野工業高Bに28-20で勝利すると、2回戦は長野スポーツアカデミーBを28-15、準決勝は長野スポーツアカデミーを28-19で下し、決勝に駒を進めた。

インドアのバレーボールが染み付いているせいか、サーブレシーブをオーバーハンドパスで返してダブルコンタクトを取られたり、2枚ブロックに跳んでみたり。慣れないルールに苦しむ姿もあったが、そのたびに修正を加えていった。
N-TECHBEACHと対戦した決勝では、対戦相手のプレーを真似てバックトスで相手コートに返し、得点を挙げる即興プレーも披露した。

「試合をやりながら、できることが増えていったのですごく楽しかった」
そう話した石坂に同調するように、監督を務めた信州松本トライデンツの小川貴史ゼネラルマネージャー(GM)も「試合をやるごとに良くなっていった」とうなずいた。
大会当日は雨模様で、決勝はひときわ強い雨が降り注いだ。
ただ、砂上に慣れていない一条・石坂ペアにとっては恵みの雨。「涼しかったし、すごくやりやすかった。(地面も)柔らかすぎずにちょうどいい硬さだった」と石坂。自然の影響を受けるビーチバレーボールならではの環境も味方につけた。

「2人とも準決勝で足にきていた。本当にキツい」とこぼした一条。1セットマッチとはいえ、短い間隔で4試合に臨むハードスケジュールを戦い抜けたのは、雨の力に助けられた部分もあっただろう。
決勝は21-11、21-13とストレート勝ち。貫禄を示し、長野県代表として全日本切符をつかんだ。

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夏恒例のビーチトレーニング
オフ返上で鵠沼海外へ
トラインデンツは例年、6月のチーム始動から8月頃までは週1〜2回のビーチトレーニングを行い、基礎体力の向上を図ってきた。
足場が悪い砂上でのトレーニングはレシーブ練習に最適で、ジャンプや着地の負荷が小さいのでケガ防止にもなる。

なにより、屋外での開放感が気分転換になる。
この時期は基礎トレーニングが多く、一日中ジムの中で身体を鍛える日もある。
「バレーが好きなだけで、トレーニングは本当に嫌い」とこぼす選手もいるし、トレーニングを主導する有賀康大S&Cトレーナーも「この時期は選手に嫌われる」と苦笑いする。

ビーチトレーニングは、インドアとは異なる負荷で強化を進める狙いもある。厳しい練習の中に楽しむ要素を加えるため、対戦形式の練習で負けたチームはランニングや手押し車といった追加練習が待っている。
それでも、ボールを追いかける楽しさがあるのか、選手たちは笑顔でいっぱいだ。

試合形式の練習では、一条・石坂ペアがチームメイトたちと対戦する。「試合ではケンカなしだったけれど、練習の日はもう最初からケンカ」と一条。真剣に取り組むからこそ生まれる熱量の副産物でもあり、信頼関係を基に練習中からお互いに要求して高め合ってきた。

チームのビーチトレーニングだけではなく、2人は土日のオフを返上してビーチでの自主練習に励む。
全日本選手権の会場となる鵠沼海岸は、海のない信州の会場と比べて強風が予想される。
強風下でのビーチバレーボール経験があるトライデンツの藤原奨太は「本当に別世界。相手のサーブがすごく変化してくるし、トスの精度に気をつけないとすぐダブルコンタクトを取られる」とアドバイスを送る。

一条・石坂ペアは、7月10日に横浜赤レンガ倉庫で開催される「アクティオビーチバレーボールエキシビションマッチ横浜 SV.LEAGUE MEN」にも出場する予定だ。
SVリーグの他チームからも多くの選手が出場する大会で、新たな学びや成長を得る機会にしたい。

石坂は「(インドアの)国スポ(国民スポーツ大会)もあるので、インドアができなくなるわけではない。いろいろとチャンスはあるので、しっかり結果を残して1つずつやっていきたい」と意気込む。
7月にチームの名称やロゴマークなどを一新し、再スタートを切ったトライデンツ。新たなチームの一員として、そして長野県代表として、一条・石坂ペアの挑戦が続く。

「アクティオビーチバレーボールエキシビションマッチ横浜SV.LEAGUE MEN」出場のお知らせ
https://sm-tridents.jp/information/26440
クラブ公式サイト
https://sm-tridents.jp/
SVリーグ チーム紹介ページ
https://www.svleague.jp/ja/sv_men/team/detail/461
















