番狂わせの先勝ならず難敵・アルティーリ千葉に完敗 背水のGAME2に全てを懸ける

重要すぎる一戦で、完膚なきまでに叩きのめされた。2025年5月10日、各地でB2リーグのプレーオフ(PO)セミファイナル(SF)GAME1が行われ、信州ブレイブウォリアーズはアルティーリ千葉に59-83で敗れた。レギュラーシーズンに一度も勝利を挙げられていない難敵のホームに乗り込んだが、番狂わせの先勝はならず。B1復帰に黄信号が灯り、11日のGAME2は背水の陣で臨む――。

文:芋川 史貴/編集:大枝 令

オフェンスリバウンド34本取られ
セカンドチャンスポイント25失点

ぐうの音も出ない完敗だった。

信州は試合序盤こそぺリン・ビュフォードのアリウープや石川海斗の3ポイントシュートなどでリズムをつかもうとするものの、A千葉のトランジションを抑えることができない。試合開始2分30秒で5-9。トランジションディフェンスの激しい走り合いでも、リバウンドでも後手を踏んだ。

59-83。

「相手にやられちゃいけないところをやられたし、やられ方も良くなかった」。石川は肩を落とした。

トランジションディフェンス。鹿児島レブナイズ戦GAME2でも課題になった要素だった。鹿児島はアンソニー・ゲインズ・ジュニアの速攻が強かった一方で、A千葉は全員が走って全員が得点を狙ってくる。

鹿児島戦よりもさらに一人一人が気を抜くことができず、激しい走り合いに挑む必要に迫られた。シュートを決めても6秒ほどでA千葉は得点を奪い返す。ファストブレイクポイントでの失点は試合を通じて16まで伸びた。

リバウンド争いも大きく水をあけられた。信州はオフェンスリバウンドを34本許し、セカンドチャンスポイントも25得点与えるなどゴール下での攻防に敗れた。

勝久マイケルHCは険しい表情で振り返る。

「どういうシュートを打たれているか、打たれていないか。それがどういうリバウンドに繋がるのか…というところから始まり、結果的に取られてしまうケースもあるかもしれないけど、5人でリバウンドをしているのか」

「どうしても習慣だけれど、参加している人としていない人がいて、そこを助け合って全員でリバウンドを取りに行くこと。自分たちがコントロールできることをしっかりと遂行しないといけない」

ワンストップできず流れ手放す
A千葉の圧力に屈したGAME1

得点を連続で重ねる「ラン」でも信州はA千葉を止められなかった。

象徴的なのは前半。第1クォーター(Q)残り1分21秒から第2Qの残り8分までに0-12のランに成功され、一気に18-38まで引き離された場面があった。

信州も第3Q、残り6分12秒から石川の連続3ポイントシュートで8-0のランに成功。流れを持ってきかけたものの、完全には持ってくることができなかった。

離れた点差を追い付くためには単純な話だが、ディフェンスで相手の得点を守り、シュートを決め続けることが重要な要素。得点に関わらずそのランの数を比較すると信州は5本で、A千葉は10本。その差は倍となった。

信州が決めれば得点を入れて流れを渡さず、A千葉が決めた時はもう一本決めようとディフェンスの圧力が強くなってくる。その圧力に信州は手も足も出なかった。

ゴール下でのプレータイムが増えた狩野富成は反省の表情を浮かべる。

「やることを遂行できなかった試合だった。一番多く響いたのがバックドア。相手はたくさん動いてきて、チームでバックドアをしてくるがそれを含めて許してしまったのが多く見えた試合だった」

勝負どころでA千葉に点を重ねられる。信州は早いペースの中でシュートを打つシーンも多く、得点を重ねることができなかった。

GAME2でバウンスバックなるか
B1復帰へ崖っぷちの戦いに臨む

崖っぷちだが、まだ終わったわけではない。

GAME2 で勝利を収めることができれば、GAME3へと希望を繋げることができる。試合後のロッカールーム。ビュフォードが口を開いたという。

「明日は2つ選択肢がある。今日(10日のGAME1)のように気が弱いままで終わるのか、全く別のようなチームで挑むのか」

紆余曲折ありながらも、B1昇格を目指して歩んできたチーム。ここで終わるのは早すぎる。GAME2ではバウンスバックを果たし、GAME3に望みを繋げたい。


クラブ公式サイト
https://www.b-warriors.net/
りそなグループB.LEAGUE 2024-25ポストシーズン特設サイト
https://www.bleague.jp/postseason/2024-25/

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