“明日への活力”与え合うひととき VC長野のファン感謝デーに過去最多400人

VC長野トライデンツの2024-25ファン感謝デーが年5月17日、山梨県北杜市のサンメドウズ清里で開かれた。選手17人と監督スタッフらがもてなした参加者は過去最多の約400人に上り、前回から倍増した。熱の高まりを目の当たりにした選手たちも、来季への思いを新たに。選手、ファンとも互いにエネルギーを得る一日となった。
文:大枝 令
ファンからの温かい声の数々
若き選手たちの大きな力に
ファンとの触れ合いが、選手にとっては無上の力となった。
「応援されているな――と思った。一つ一つの机を回ったときに『いつも応援しています』と言われると実感が沸いた」

イベントを終えた後、安原大はそう振り返った。大卒2年目を迎えるMB。「自分に必要なことは頭で整理できている。信頼して仕事を任せられるような選手にはなりたい」と力を込めた。
参加人数は前回の倍以上。同じく2年目の佐藤隆哉はまず、会場入りした際に目を丸くした。「人の多さがすごくてびっくりした。しかも今日は雨なのに、こんなに来てくださってありがたかった」。

ファンのテーブルを回ってサインをしたり交流をしたりして、応援されることのありがたみも再認識したという。
「自分たちはたくさんの方に応援されながら活動できていたことを思って、本当にずっとありがたい気持ちがあった」

「2倍の人が集まってくださったのは、去年からどんどん結果を出してファンがついてきてくださったからでもあると思う。(2年目は)その期待に応えられるように、経験を来シーズンにも生かしていければ」
トークショーに笑いと驚きあり
選手の横顔示すエピソード満載
当日はあいにくの雨となり、当初予定を変更して屋内のみでの開催。ランチを楽しみながらトークショーが行われ、栗木勇さんの司会で選手たちが質問に答えた。
7つ用意された質問の中から、選手がくじを引いて当たった番号の問いに答える形式。

「バレーボール選手でなかったら何になっていたか?」という質問は、難波宏治と古藤宏規のリベロ2人が引き当てた。
難波は「料理人」と答え、幼少時から祖母と料理を作るのが好きだったというエピソードを紹介。「洋食も和食も作れるけど、一番好きなのはハンバーグ」というほか、魚をさばくYouTube動画でやり方を学んでいることも明かした。

古藤は「医師か看護師」。中学1年生の時にネフローゼ症候群を発症して助けてもらったことから、自身も志したという。ただ、「真剣に医者の先生に相談したら、『お前はムリや』と言われた」とおどけて会場を笑いに包んだ。

「自分が女性だとして、彼氏にしたいのは誰?」という質問を引いたのは、安部翔大と中島健斗の2人。安部は波佐間泰平を挙げ、「トレーニングがお互いに好きなので趣味が合いそう」といい、備一真を挙げた中島は「すごく面倒を見てくれていい人だなと思っている」と明かした。
安部-波佐間には「ムキムキカップルになりそう」、中島-備には「安定感抜群」とコメントした栗木さん。司会の機転も冴えていた。
ファンにとっても貴重な機会
川村監督「本当に誇りに思う」
ファンにとっても貴重なひとときとなったようだ。
長野県内から参加したファンの女性は「なかなか普段触れ合える機会がないので」と選手のサインをたくさんもらって満足げ。ファンとのタッチポイントがもっと増えれば――という期待も込めていた。

このほか参加者からは「ご飯はおいしかったけど、めっちゃ緊張して何もしゃべれなかった」「選手同士が試合しているのを見たい」などの声も聞かれた。
イベントは約3時間半。最後はサイン入り大型パネルやユニフォーム、サインボールなどが当たる抽選会があり、川村慎二監督らのあいさつで締めくくった。

指揮官は「もっと勝てた試合が多かったと思う」としつつも「このメンバーでしっかり戦えたことを本当に誇りに思う」と胸を張った。退団者にも触れ、「バレーをしているということは一緒だと思うので、みんなで応援していただければ」と話していた。